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誰でも一流選手になれる!?

非才非才2先日読了したマシュー・サイド著「非才!あなたの子どもを勝者にする成功の科学」(柏書房:2010年05月)非才3は、内容がスポーツに特化していることもあって、私個人にとってはかなりインパクトがありました。著者のマシュー・サイド氏は、著書の最後に以下のように記述しています。

エリクソンの研究の中心にある革命的な発想は、傑出性が運の良い少数にしか得られないものではなく、ほとんどだれでも実現できるものなのだ、というものだった。私はエリクソンの発想に魅了された。(マシュー・サイド著「非才!あなたの子どもを勝者にする成功の科学」(p.308)より)

これは言い換えれば、「生まれながらに天才というものは存在しない。誰でも経験を積めば、一流になることができるチャンスがある」というものです。上記で登場する「エリクソン」とは、フロリダの心理学者であるアンダース・エリクソンを指し、その道ではかなり著名な方だそうです。

更に、サイド氏は、「アンダース・エリクソンの発想」を広めようとした人達として、以下の方々の名前を挙げています。

  • ジョフ・コルヴィン
  • ダニエル・コイル
  • マルコム・グラッドウェル

あれっ!?マルコム・グラッドウェル・・・昨年、「天才」と題する書籍が評判になって私個人として読了しているな・・・と思い起こして、再度読み始めたところです・・・また、ちょっと古い投稿記事ですが、「防衛省OB太田述正ブログ::天才はつくられる(その1)」に以下の記述がありますので引用しておきましょう。

米国で、昨年、ジョフ・コルヴィン(Geoff Colvin)の“Talent Is Overrated”、またつい最近、ダニエル・コイル(Daniel Coyle)の”The Talent Code”が上梓され、どちらの著者も、天才は生来のものではなくつくられる、と主張しています。

フェデラーもウィリアムズ姉妹もテニスの才能なんてない!?

非才非才2久し振りの関西出張。名古屋までの出張は頻繁にあるのですが、どうも最近は関西への出張がありませんでした。新幹線で2時間以上になりますから、結構自分の時間が取れるので、それなりに新幹線の車中は、楽しいのですが。

で、ちょっと立ち寄った本屋で購入したマシュー・サイド著「非才!あなたの子どもを勝者にする成功の科学」(柏書房:2010年05月)非才3を持って新幹線に乗り込んだのですが、これが結構面白く一気に読了!

著者であるマシュー・サイド[1]氏は、イギリスのスポーツジャーナリストで元卓球のイギリスを代表する選手。更には、この本の翻訳を手掛けるのは、英語の翻訳としては私が最も好きな山形浩生(やまがたひろお)[2]氏。

著書の内容は、とてもシンプルで「世界一のアスリートを含めて、生まれながらに持った才能など誰にも無い!練習と経験が全てを決する」という主張です。それを、いろいろな視点で解説していて、時には心理学を駆使して、ある時には脳科学を利用して、事例豊富に説明しています。著者自身もオリンピック経験者ですから、かなり説得力があります。

とても興味深いのは、イギリスの方なので、豊富なテニスの事例が登場しています!「世界 No.1 のロジャー・フェデラーやウィリアムズ姉妹でさえ、生まれながらの才能ではなく、信じられなくらいの練習量の結果」として、詳細を説明しています。

「我が娘には才能がないのかな・・・」なんて感じている御父兄の方にとっては、とっても救われる内容の本ですし、逆に「我が子は才能がある」と信じている御父兄の方には、ショッキングな内容です。何と言っても「才能が将来の可能性をつぶす可能性がある」と主張していますから・・・

脚注:(楽天ブックスの解説より)
[1] サイド,マシュー(Syed,Matthew)
1970年生まれ。英タイムズ紙コラムニスト、英国放送協会(BBC)コメンテーター。2008年に栄誉ある英スポーツジャーナリスト協会(SJA)賞、2009年には英国記者協会賞を受賞。ジャーナリストへの転身前は英国屈指の卓球選手として名を馳せる。英連邦の卓球王者に3度輝き、オリンピックにも2度の出場経験をもつ。オックスフォード大学を主席で卒業

[2] 山形浩生(ヤマガタヒロオ)
1964年生まれ。東京大学工学系研究科都市工学科修士課程修了。マサチューセッツ工科大学不動産センター修士課程修了。米国の小説家ウィリアム・バロウズの紹介者として、数多くの翻訳を手がけてきた。

【追記:2010年07月11日】
上記書籍の最後にある山形氏の解説が面白く、「以下の書籍は、「非才」の中でも参考にされているが、実は「努力」だけではどうにもならない」とも主張されているよ」と訴えています。