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個人競技におけるチーム力

ロンドンオリンピック、終わりましたね~獲得したメダル数は 38 個(金:7 つ、銀:14 個、銅:17 個)と史上最多という結果でした。こうした輝かしい結果を分析して、どうやって自分の世界で活用できるかを考える必要がある、と私個人では考えています。テニス界もしかり!

私は、常々、「テニス界はもっとチームを意識する必要がある」と主張してきましたが、当然、「個人競技にチームって言ったって・・・」とかなり懐疑的な見られ方をしてきました。ただ、私個人も「どうやって!?」を明確に回答できているわけではなく、フラストレーションがありました・・・しかし・・・その 1 歩とも考えられるようなウェブページが公開され、とても参考になりますので、引用しながら私なりに総括しておきたいと思います。

参考になるのは・・・「Number Web : ナンバー::日本、史上最多38個のメダル獲得!個人競技で光った「チーム力」の結実。(1/4)」です。表題の通り、個人競技における「チーム力」を解説しています。

個人競技におけるチーム力とは何か。
とりわけ、チーム力が活躍の原因として上げられたのが、戦後最多の11個のメダルを獲得した競泳だ。

「競泳は27人でひとつのチーム。27人のリレーはまだ終わっていないです」

背泳ぎ200mで銀メダルを獲得したあとの入江陵介の言葉も印象的だった。

こうして始まる「チーム力」に関する解説は、とにかくテニスにも応用できると思います。ちょっと引用しておきましょうね。

ひとつはコーチと選手、コーチ同士などの風通しをよくすることだった。ふだんは国内で競うライバル同士であり、所属クラブもそうだ。その関係を代表ではあらためてもらうように努めたのだ。やがて、レースにおける情報やデータも共有化され、大会の場で得たノウハウは他のコーチや選手に伝えられ、チームとなっていった。

(中略)

厳しい選考を潜り抜けた選手たちに、ともに戦う意識を持たせる。その積み重ねが、メダルをもたらしてきたのだ。

更に記事は続きます・・・

ロンドン五輪を前に、松田丈志らオリンピックを経験している選手が、初出場の選手に自身の経験を伝える場を設けたのも、チームであることを表しているだろう。

「例えば北島康介も、高校生のみんなと数多く話をしていました。それは北島の成長でもあり、チームを落ち着かせることにつながったのでは。レース直前、いけるなという表情をして落ち着いていた選手が多かったのも、チームであろうとする努力がチーム内でできたからです」(上野氏)

一人では戦えない。そこからスタートした競泳は、土台を築いた上で、躍進を遂げたのである。

どうでしょう・・・テニスの世界にこうした光景があるでしょうか。私が知っている限り、非常に少ないように思います。日本という国は、特に他の国に比べて「一人」で行動できない民族であることは、多くの人が知っているのですが、その強さを認識していない、というのが私の理解です。もっともっと「チーム」を意識して、どうやって切磋琢磨するのかを考える必要があると私は信じています。

競泳のように、競技団体として明確に作り上げてきたチーム。小原(女子柔道48kg級)のように、選手個々をサポートしようと集まった人々でできた小さなチーム。卓球やフェンシングのように、個人競技の選手が結束して挑んだ団体戦。たくさんのチームがあった。一人の活躍が他の選手に波及し、それらのチームとチームが連鎖反応を起こした。

如何でしょう・・・こうした内容に「テニスとは違うから・・・」といった前提を作ってしまっては、「次」のステージはない、と考えたほうが良いと思っています。

サーブ・アンド・ボレーの応酬・・・こんな試合を観たい!

facebook 内で村上安治コーチが紹介してくれた動画です!コメントとして「サーブ&ボレーが光る好ゲーム。最近はパワー重視でこのようなゲームを見る機会が減りました」とのこと。

こんな試合は本当に減ってしまったのでしょうね~それにしてもサーブ・アンド・ボレーの応酬。素晴らしい内容ですね~サンプラス選手がどうやら近代のサーブ・アンド・ボレーヤーの最後だという方もいらっしゃるほどですから。

ワンチャンスを生かす方法を習得できるのか?

「フェドカップ 2012」は、日本が既に 3 勝をあげ勝利が決まったようですね!この勝利の一番手で登場したのは、私が説明するまでも無く、伊達公子選手でした。ファーストセットを落とすも、乗除に調子を上げて結局は格上の選手に逆転勝利を収めたようです。

20120205_FedCupHP

その時の試合の状況が「JTA 公式サイト」に「フェドカップ2012 JTA 公式サイト ::「日本対スロベニア」 記事 1」-として公開されていましたのでちょっと御紹介しておきましょう。

クルム伊達の防寒対策は十分だったが、どこか動きに切れがなく、リズムに乗れない。第1セットのアンフォーストエラーは20本。このセットは2-6で失った。

第2セットは互いにサービスキープの展開となり、クルム伊達にも徐々にリズムが出てくる。4-4で迎えた第9ゲーム、ワンチャンスを生かした。直線的な弾道のフォアハンドクロスを決めてアドバンテージ。これに恐れをなしたのか、ヘルツォグのダブルフォールトでサービスブレーク。ここしかないという場面で見せたクルム伊達らしさだった。次のサービスゲームを簡単にキープし、セットオールに持ち込んだ。第3セットはまさにクルム伊達のリズム。エラーもわずか6本と、安定したゲーム運びで試合を締めくくった。

流石は伊達選手!ってことで特殊技能のように扱ってしまってはもったいない感じもしますし。やっぱり、「ワンチャンスを生かす」ための Know-How は知りたいですよね・・・

多くの選手は「ワンチャンス」を生かせない。我が娘も例外ではありません。というよりも、ワンチャンスどころか何度かある「肝心な場面」でポイントが取れません。先日の試合では・・・

ファーストセット、コーチの指導通り前半から積極的にネットへ出て行きます。0-1、0-2、1-2 という場面。ネットへ出てポイントを重ね試合は「行け行けムード」の場面ですが、ポイントが取れません。1-3、2-3 となって再度、ブレイクしての自分のサーブ。当然ですがキープできればビックチャンス。しかしポイントが取れない・・・これまでに無く、前半からネットプレーでポイント重ねているのですが、かなりテンションも上がって、対戦相手もかなり恐怖のはずで、流れは本人にあるはずの場面でそのチャンスを逃してしまう・・・

我が娘だけではないでしょうけど・・・こんないらいらが続きます。試合中の「肝心な場面」というのは把握しているのですが、そのポイントが取れない・・・練習して見に付くことではないのかもしれませんが・・・それでも、やっぱり何かを変えれば少しは改善されるとは思うのですが・・・

2012年、テニスを本格的に始動です!

昨年末、やっと目指すべきテニスのスタイルを実践して、観戦している私は大満足でした!本人としては、まだまだミスが多いと不満があったようですが「目指すべきテニス」の方向性は確認したようです。とにかく今は、結果が出なくても「自分のテニス」のスタイルを確立していくこと・・・コーチからも「そろそろ自分のテニススタイルを決めていきゃなきゃね」と指摘されている・・・

昨年末は、サーブ・アンド・ボレーやオンコードのストロークからネットをとりにいく展開で50%以上のポイントがネットがらみといった感じでした(投稿記事「ネットプレーヤ誕生!?」参照)。流石にちょっと行き過ぎかな、とも感じましたが「マルチナ・ナブラチロワのプレースタイルが好き」と言うのですから、それもまたありかなとも感じます。

2012年最初の大会・・・本日、朝早くから出掛けていきました・・・残念ながら私は観戦に行けませんが、対戦相手は同学年の選手。対戦経験は無いようですが関東では名前の売れている選手です。年末のような試合展開ができる稼動が重要です。まずは勝敗よりもテニスのスタイルを確定していくこと・・・そんなことを考えています。

「策」に溺れる!?

「弟90回毎日テニス選手権」では Best 32 という戦績で、想定以上の試合内容での勝利があったので、今回のエントリーである「2011 ひまわり 3」への参戦はちょっと期待したのですが・・・結果は、本戦1回戦で 2-6、1-6 であっさり敗退・・・どうなってんの!?

本人曰く・・・「高くバウンドさせようとスピンを駆使したつもりだったけど・・・最後まで、リターンが浅くてチャンスボールになってしまった」とのこと。更には「ちょっと策に溺れたね・・・」だって!

これまでのような敗戦後の悲壮感はないもののもうちょっと工夫出来たんじゃないの、とも感じたのですが、確かに上記の本人の言葉通り、全てのショットが浅くなっていた。手首の痛みが多少復活していたようですが、それよりも前日に本気モードで高校3年生の男子と練習してパワーショットで練習していたようです・・・「ちょっとね~疲れちゃっていたよ・・・」とのこと。練習配分、まったくもって幼稚だと感じましたが・・・

それよりも気になったのは、仕掛けるのがちょっと遅い!セカンドセット、0-3 となって初めてサーブ・アンド・ボレーを仕掛けたり、アングルショットからネットを獲るような場面もありましたが、まるで「一か八か」といった展開でした。また、全体ストロークが「浅くなっている」ところにドロップショットをやってもね~「あっ、それね・・・気が付いたんだよね~」って反省はあるものの試合中に気が付かないとね!

敗戦後の悲壮感がなく、試合の反省するところは大きな進歩ですが・・・もうちょっと賢くなって欲しいと考えているのですが・・・受験が気になっていることは間違いないし、ここの所練習時間が短くなっていますから、今回はしょうがないかもしれませんが、次回に期待したいと思います。

遊びがない・・・一か八かのドロップショット!?

本日は、久し振りに我が娘、試合にエントリーしました。約1ヶ月振り!?いや、もっと間が開いているかもしれません。ここ数週間は、手首に痛みがあり、あまり思い切って練習できていないようですが、それでも試合勘を維持するためにも参戦する必要があるそうで・・・

対戦相手は、某有名ジュニアテニスチームのコーチをしている選手。ランキングも格上の相手でした・・・まずは結果から。
6-4、4-6、4-6
残念ながら1回戦敗退、という結果でした!しかし・・・

本日の試合、コーチ観戦のもと、練習の成果が現れ出した試合でした。それにしても・・・ファーストセット(セカンドも同じようなことでしたが・・・)、1-0、2-1、3-2、4-3 とリードした時に自分のサービスをキープできませんでした。肝心なポイントでダブルフォルトも飛び出す・・・これでは、競った試合を制することはできませんね。それにしても、サービスゲームは大きな課題です。

しかし、試合内容は良かった!アップの時のラリーを見た限りでは、対戦相手のストロークは、相当速いし(娘が振り遅れる場面が相当ありました・・・)、サービスも安定しているし、私個人としては、試合開始前からかなり不安がありました。しかし、試合開始後、最初の相手のサービスを素晴らしい攻撃でブレイクします。きちっとラケットが振れているし、練習の成果もあって、かなりスピンとスピードがある。いつものように、不安定なストロークといった場面がありませんでした。

ただ、上記でも触れましたが、自分のサービスが・・・ほとんど、ファーストサーブは入らず!肝心な場面でダブルフォルト。1-0、1-1、2-1・・・常にリードしているのですが、ブレイク合戦といった感じでした。それにしても、左右にかなり振られてもきちっとリターンできている。それこそ、フットワークが格段に良くなっている!

本人も「良く動けるようになっている・・・あれだけ振られても、ウィナーをとられなくなったし・・・」と表現しているだけに、フットワークが向上していることを実感できたのでしょう。ストロークは、トップスピンに変更して、かなりその成果が出ているように見えました。

試合後、コーチからは・・・

「あのさ~遊びが無いんだよね~あれだけ左右に振られてもきっちりとリターンできているし、廻り込んでの逆クロスは、かなり威力があるんだからさ。もっと遊びを入れても良いよね!時たま、ドロップショットがあったけど、「一か八かのドロップショット」であって、計画的なものではなかったよね。緩急つけるとか、ネットを獲りに行ってみるとか、ムーンボールを使ってみるとか・・・そんなショットがあればよかったのに。相手は明らかにあなたの強烈なストロークを嫌がっていたんだし・・・後は、凡ミスを減らそう。ミスが悪いということではなくて、凡ミスをなくす!チャンスボールとか何とか相手がリターンした球とか。凡ミスは、致命傷になるよ。」

全てが正確ではないと思いますが、だいたいそんなことを指摘されていました。

その後、コーチからは、以下のコメントを私個人では頂きました。

「今日は、試合が楽しそうでしたね!普段、試合中に全く私を見ない娘さんですが、今日は結構見ていたし、何と言っても試合中に笑顔があった!これからまだまだよくなるはずですよ・・・」

確かに、今日の試合では、メンタル的な問題というよりも技術的な課題が目立ったような気がします。試合時間、3時間10分ほど。長い試合でしたが最初から最後まで集中力が持続できたのは大きな収穫だったと私は感じていますが・・・娘曰く・・・「サービスが全て!どうしてあんなことになるんだろうね~ストロークが良くなるとストロークで勝負したくなっちゃったよ。もうちょっと試合の序盤でショットバリエーションを意識すべきだった・・・」とのこと。良い感じかも・・・

ウィンブルドン 2011、女子決勝は、ハイスピード、ハイリスク、ハイリターンだった!

「ウィンブルドン 2011」が終わりましたね。男子決勝は、ラフェエル・ナダル選手とノバク・ジョコビッチ選手の対戦。質の高いラリーの応酬、ネットプレーを織り交ぜての攻撃等々、息の抜けない試合展開で個人的には見応えのある素晴らしい試合内容だったような気がします。一方・・・

女子の試合は・・・マリア・シャラポワ選手とペトラ・クビトバ選手の試合。激しいストローク合戦。左右へ振り回すも、最後はパワーストロークで押し切るといった「パワー」主体の試合展開・・・私には、残念がらエキサイトするような内容ではありませんでした。シャラポワ選手の最近のネットプレーが気になっていたのですが、結局はパワーテニスか、とかなり期待外れでした。

そんな個人的な意見は置いておいて、興味深い内容の投稿記事を見つけましたので、ご紹介しておきましょう。その投稿記事は、「テニススキー徒然草 フィーリング編::新女王 クビトバ シャラポワの高速ショットをシャットアウト」です。ちょっと引用しておきましょう。

ハイスピード、ハイリスク、ハイリターンの打ち合いで、M.シャラポワにリスクが寄った感じ。(中略)オープンコートを狙って相手を走らせた方が勝ち。甘い、浅いボールを打てば負け。そんな構図だった。やっぱり、M.シャラポワのダブルフォールトが要所で。でも凄いなあと思うのは、メゲずに打ってきていた事。先を考えているんだろう。

クロスコートのラリーが1秒前後で来るから、予測して動いていないととれない世界だ。

なるほど・・・「ハイスピード、ハイリスク、ハイリターン」という表現は面白いですね!表現されてみれば、納得できる表現です。確かに、ハイスピード!当然ですが、ストロークの真っ向勝負といった感があり、ハイリスクでしたが、パワーに勝れば、ハイリターンだったような気もします。

上記の投稿記事は、更に続けて以下のように記述されています。

僕がM.シャラポワのコーチだったら。
C.ウォズアニッキの様な、ムーンボールを入れる事。
時々サーブ&ボレーを入れる事を教えたいところだ。

その理由は、ムーンボールで自分の時間を作るP.クビトバのタイミングを外す。N.ジョコビッチがR.ナダルに取った作戦だ。サーブ&ボレーはリズム変化と、P.クビトバのリターンのコースを考えさせる事。

これ・・・まさに私は、こうしたことを考えていました!パワーにはパワーで対応することは、体格的に劣っている日本人にとっては、まったくもって不条理な方法です。パワーにどうやって対抗するのか・・・日本人ではなくても上記のような工夫があった方が良い。結果として、試合が単調ではなくなるし、観戦する方もエキサイティングだと思うのですが・・・

「何もしない」という戦略もある!

なるほど!やっぱり先人の皆さんは、素晴らしい経験と知識を持っていらっしゃる・・・何をやってもダメなときは、「何もしない」という戦略をとる!これまで、何をやってもダメなときは、変化をすることと強調してきました。それが攻めるテニスの信条だろうと信じていたから。しかし、それだけが選択肢ではない!「何もしない」という選択肢がある。

詳細は、「谷澤英彦 公式ブログ – Stage Coach -::ITFジュニアイタリアGA⑧」に公開されています。ちょっと引用しておきましょう。

何をやっても上手くいかないのであればひたすら我慢し、何もしない。クロスラリーを延々と続け、1本1本を大事にプレーして相手が焦れるのを待ちました。最初のうちはミスに何の感情も持っていなかった相手も少しずつ挽回される中で焦りを感じ無理をする・・・(中略)

(中略)これまでは合宿や試合を通して色々な戦術を積極的に「使うこと」をテーマにやってきましたが今日のような展開では動けば動くほど裏目に出る展開になってしまうので、流れが悪い場合は無理せず「何もしない」ということを選択することも大切になってきます。(中略)

ゲームの局面の中では時に弱気の攻めほど不安定なものは無く、強気の守りの方が相手に与えるプレッシャーは数倍にもなります。戦術を少しずつ「使うこと」が出来るようになってきた次はゲームによって「使うこと」をして良い場面、「何もしない」方が良い場面の使い分けが出来るようになると勝てる確率を上げることが出来るでしょう。

誰でもテニスファンであればご存知、谷澤英彦氏のブログからの引用です。如何でしょう!?私にとっては、何かがはじけたような衝撃的な内容です。「押してもダメなら引いてみな」なんていう諺もありますが、上記のような文面は、経験した方しか記述することができません。もう私にとっては感動の投稿記事です。

テニスで必要な 4 つの揺さぶり

私は、テニスに関しては、全く素人ですから本投稿記事が正しいのかどうかは不明ですが、娘に言い聞かせている「テニスで大事な(必要な)4つの揺さぶり」があります。「もっとあるよ」とか「そりゃ、間違っているよ」なんて、コメントしていただけると嬉しいのですが・・・まずは、本文をば。

私は、「左右」、「前後」、「高低」、「緩急(強弱)」に相手を揺さぶることが、テニスの基本であり、また、それが世界で戦うための唯一日本人が出来ることだと信じています。これは、テニスの試合を始めて観戦して、ベースラインからの単調なストロークの応酬を繰り返す娘を見て感じたことがきっかけです。

左右に揺さぶる・・・これは、ほとんどの選手が出来ることだし、練習でもこの「左右」への揺さぶりは、多くの時間を割いていると思われます。今更、私が説明する必要は無いと思いますが、ちょっと気になるのは、「左右」に揺さぶる、ということは、中央へもボールをコントロールする必要があります。いわゆる、相手のボディー狙い、ということ。特に、背の高い外国人選手は、何と言っても左右への揺さぶりに強いはず!なんといっても、通常の日本人が3、4歩必要なところを1、2歩で届いたりするのですから・・・これがまずは、揺さぶりの基本です。

前後に揺さぶる・・・こうなるといきなり試合中見れる回数が激減してしまう。ドロップショットやアングルショット、ボレーなどがこれに匹敵します。どうしてテニス選手は、ネットに出た後に、相手にロブショットされるとバックステップがお粗末なのでしょう・・・無理やりスマッシュにしたり。前後に揺さぶり時にちょっとミスすると、対戦相手のチャンスボールに繋がることが多いようですから、この前後への揺さぶりを実践するためには、ちょっと勇気がいるかもしれませんが。

高低に揺さぶる・・・トップスピンで高くバウンドさせた後、スライスショットで低くバウンドさせる。対戦相手のヒッティングポイントを高低で揺さぶることがこれです。日本の場合、オムニコートという特殊性があって、スピンが効果的に活用できない、と以前指摘されたことがありますが、それって本当でしょうか?私は、コートサーフェースによる違いよりも、そのテクニカルな部分が問題だと考えています。

緩急に揺さぶる・・・ある時は、強打して相手を押す。時にはムーンボールで単調な速さを調整させる。パワーとスピードだけで押していくのではなく、ゆるいボールを混ぜて、対戦相手のタイミングをずらす。そんな展開も必要でしょう。

更には、上記のコンビネーションを繰り出すことも必要で、そうしたショットバリエーションの多さがテニスの魅力だし、見る者を魅了させるはずなんです。また、最も人間が効率的になるのは、「機械的に動く」ことで、単調なストロークを繰り返すことで、ミスショットが少なくなる。結果として、パワーとスピードで勝る選手が勝利する・・・これでは面白くありませんよね!ジュニア選手達には(というより、我が娘には、ということですが・・・)、こうした多種多様のショットバリエーションを研究、実践として欲しいし、科学的にも追求して欲しいと願っています。一生掛かっても結論なんて出てこない・・・それがテニスの面白さのではないのか、と最近思っています。

こうした考え方に賛同してくれるようなコーチ、そしてテニスクラブでなければ、やっぱり長続きしない!「勝つために」ストローク一辺倒の練習。勝つためにロブショットを多用するように指導する学校・・・そうしたところには、個人的には興味が無いんです・・・

戦う前の心構えを時代小説から読み取った!隆慶一郎氏の「死ぬことと見つけたり」より

隆慶一郎隆慶一郎2昨年(2010年)の前半は、ミステリー小説にどっぷりはまって、後半は歴史・時代小説にはまって・・・今も昨年後半からの続きで時代小説にはまっていますが・・・どうも、この凝り性は、死ぬまで続きそうです。長続きしないのが欠点ですけど。

そんな時代小説では、隆慶一郎(りゅうけいいちろう)氏の小説にどっぷりはまっています。そんな隆慶一郎氏にはまった時代小説ファンを「隆慶一郎シンドローム」と呼ぶそうですが・・・まっ、そうしたことは、本投稿記事に主旨ではありませんから、詳細を公開することは避けますが、時代小説を読んでいると、頻繁に「身体感受性」に関する記述が多い!「殺気を感じて・・・」、「殺意を感じて・・・」、「あとを付けられているような気がして・・・」等々、気配を感じる場面描写が多いことに驚かされています。以前、本ブログで公開した「身体感受性・・・現代っ子の抱えた問題点」を読み返していました。

今はまっているのは、隆慶一郎著「死ぬことと見つけたり(上巻)改版」(新潮文庫:2007年07月)という小説。あらすじは、本ブログの主旨ではありませんから省略しますが、小気味良い文体は、時間を忘れてしまうほど。どんどん読み進めていくのですが、そんな中に、主人公が生まれてきた息子のために、熊狩りに行くシーンがあります(どうして熊狩りに行くのかは、小説を読んで下さいね!)。その場面で、ふっとテニスの試合が浮かんできました・・・

そのシーンとは、大きな熊を探している場面から・・・

杢之助(もくのすけ)の追跡は、単に行方を追うだけのことではない。全能力を働かせて、相手を理解しようとしているのだ。その証拠に熊の残した様々な痕跡にぶつかるたびに、微笑してみせたり、首を振ってみせたりして、何か口の中でぶつぶつ呟いている。耳を澄ませて聞いていたところ、なんと熊に向かって話しかけているのだ。
「えらいなァ、お前は。なんて頭のよさだ」
「おっと、よろけたね、お前。急いでいるのかい。お前らしくもない」
声の調子はあくまで優しく、まるで仲間に話しかけているようで・・・(省略)

(引用:隆慶一郎著「死ぬことと見つけたり(上巻)改版」(新潮文庫:2007年07月) p.322より)

これから戦うであろう熊・・・まだ見たこともない熊を、その痕跡から全能力を働かせて相手を理解する・・・試合前、まだ戦わぬ対戦相手を全能力を働かせて理解する、と読みかえることができませんか?あまりにも独創的でしょうかね、私。さらに、そうした「こじつけ」の余韻を残して読み進めて、登場した下記の文章・・・

追跡とは一種の相互理解である。追跡行を通じて追う者と追われる者は、お互いに相手を徐々に徐々に理解してゆく。そしてその理解が限界に達した時に決闘が来る。そしてこの決闘では、理解度が深い方が通常勝ちを拾う。勿論、偶然が大きな要因となることはあるが、それは考えに入れようのない不確定因子である。その点を除けば、今言ったような図式になる。

(引用:隆慶一郎著「死ぬことと見つけたり(上巻)改版」(新潮文庫:2007年07月) p.339より)

こうなるともうテニスの試合前の準備の何物でもない・・・と感じてしまいました!「試合前の準備とは一種の相互理解である。理解度が深い方が通常勝ちを拾う」って読めてしまう・・・特に、試合前の伊達公子選手のブログを読んでいると、そんなプロフェッショナルな世界を垣間見ることができると感じていますが。

あまりにも飛躍しすぎかな・・・