戦う前の心構えを時代小説から読み取った!隆慶一郎氏の「死ぬことと見つけたり」より


隆慶一郎隆慶一郎2昨年(2010年)の前半は、ミステリー小説にどっぷりはまって、後半は歴史・時代小説にはまって・・・今も昨年後半からの続きで時代小説にはまっていますが・・・どうも、この凝り性は、死ぬまで続きそうです。長続きしないのが欠点ですけど。

そんな時代小説では、隆慶一郎(りゅうけいいちろう)氏の小説にどっぷりはまっています。そんな隆慶一郎氏にはまった時代小説ファンを「隆慶一郎シンドローム」と呼ぶそうですが・・・まっ、そうしたことは、本投稿記事に主旨ではありませんから、詳細を公開することは避けますが、時代小説を読んでいると、頻繁に「身体感受性」に関する記述が多い!「殺気を感じて・・・」、「殺意を感じて・・・」、「あとを付けられているような気がして・・・」等々、気配を感じる場面描写が多いことに驚かされています。以前、本ブログで公開した「身体感受性・・・現代っ子の抱えた問題点」を読み返していました。

今はまっているのは、隆慶一郎著「死ぬことと見つけたり(上巻)改版」(新潮文庫:2007年07月)という小説。あらすじは、本ブログの主旨ではありませんから省略しますが、小気味良い文体は、時間を忘れてしまうほど。どんどん読み進めていくのですが、そんな中に、主人公が生まれてきた息子のために、熊狩りに行くシーンがあります(どうして熊狩りに行くのかは、小説を読んで下さいね!)。その場面で、ふっとテニスの試合が浮かんできました・・・

そのシーンとは、大きな熊を探している場面から・・・

杢之助(もくのすけ)の追跡は、単に行方を追うだけのことではない。全能力を働かせて、相手を理解しようとしているのだ。その証拠に熊の残した様々な痕跡にぶつかるたびに、微笑してみせたり、首を振ってみせたりして、何か口の中でぶつぶつ呟いている。耳を澄ませて聞いていたところ、なんと熊に向かって話しかけているのだ。
「えらいなァ、お前は。なんて頭のよさだ」
「おっと、よろけたね、お前。急いでいるのかい。お前らしくもない」
声の調子はあくまで優しく、まるで仲間に話しかけているようで・・・(省略)

(引用:隆慶一郎著「死ぬことと見つけたり(上巻)改版」(新潮文庫:2007年07月) p.322より)

これから戦うであろう熊・・・まだ見たこともない熊を、その痕跡から全能力を働かせて相手を理解する・・・試合前、まだ戦わぬ対戦相手を全能力を働かせて理解する、と読みかえることができませんか?あまりにも独創的でしょうかね、私。さらに、そうした「こじつけ」の余韻を残して読み進めて、登場した下記の文章・・・

追跡とは一種の相互理解である。追跡行を通じて追う者と追われる者は、お互いに相手を徐々に徐々に理解してゆく。そしてその理解が限界に達した時に決闘が来る。そしてこの決闘では、理解度が深い方が通常勝ちを拾う。勿論、偶然が大きな要因となることはあるが、それは考えに入れようのない不確定因子である。その点を除けば、今言ったような図式になる。

(引用:隆慶一郎著「死ぬことと見つけたり(上巻)改版」(新潮文庫:2007年07月) p.339より)

こうなるともうテニスの試合前の準備の何物でもない・・・と感じてしまいました!「試合前の準備とは一種の相互理解である。理解度が深い方が通常勝ちを拾う」って読めてしまう・・・特に、試合前の伊達公子選手のブログを読んでいると、そんなプロフェッショナルな世界を垣間見ることができると感じていますが。

あまりにも飛躍しすぎかな・・・

合わせて読みたいかも・・・


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2 comments

  1. […] This post was mentioned on Twitter by Zero Cool and tennismind, Zero Cool. Zero Cool said: 【ブログ更新】: 戦う前の心構えを時代小説から読み取った!隆慶一郎氏の「死ぬことと見つけたり」より – http://bit […]

  2. Zero Cool より:

    tennismind さん
    Tweet 有難うございました。共通点・・・嬉しい限りです。
    今後とも宜しくお願いします。

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