身体感受性・・・現代っ子の抱えた問題点


身体知身体知サポート最近、ちょっと歴史小説にはまってしまっていて(といっても、「竜馬がゆく」を読了しただけですが・・・)、なかなか他の書籍に手を出していませんでしたが、久し振りに内田樹氏の文庫本を購入。それが、内田樹、三砂ちづる著「身体知」(講談社+α文庫:2010年10月)身体知サポート2で一気に読了しました。

全体的には、対談集という特徴もあるのでしょうけど、ちょっと単調なような気がしましたが、いつもいつも「こってり」した内容では無くても良いでしょう。一つでも参考になるメッセージがあれば、私にとっては充分です。

この本・・・私のとっては非常に重要なメッセージがあったので・・・

少し、話がずれますが・・・
以前、テニスクラブのマッチ練(試合形式の練習)を見学している時に、ある男子ジュニアがネットプレーを試みようと前へ出ました。対戦相手は、すかさずボレーを避けるために、ロブショット・・・良くある光景ですから何も不思議ではありませんよね。しかし、ネットへ出て行ったジュニア選手、ロブショットを追って、ベースラインへ向かって走った。そして、追っていたロブショットのボール・・・背中に当たったんです!

簡単に言ってしまうと、ロブショットを追ってベースラインへ向かって走っている選手の背中にボールが当たった、ということです。

周囲で見学していた他のジュニア選手、ボールが背中に当たったジュニア選手本人、その他の周囲にいた方々は大笑い!まさか、ボールを追った選手の背中に当たるなんて!そんなことを想定していませんでしたから。

ただ、私は、「笑っていられるのかな~自分ならありえないな、こんなこと・・・どうしてボールが無意識に当たってしまうんだろう・・・」ととにかく不思議でした。ただ、「こんなこと、めったにないし、偶然だろう・・・」と考えていたのですが。

ところが・・・

同じ光景(つまり、ロブが背中に当たる・・・)を連続で観てしまった・・・違う選手、違う場所でしたが。ただ公式の大会で、同じようなことが2度・・・テニスをやっているジュニア選手、どうしてこうしたことが起きるのだろうと本当に深刻に考えてしまった!そして・・・その回答を明確に内田樹氏が語っています。

それは、こうしたジュニア選手(ボールが背中にあってしまう選手)には、身体感受性が無い、ということ!ジュニア選手に限らず、現代の子供は、内田樹氏がいう「身体感受性」が無い、ということが記述されている・・・ちょっと引用しておきましょう。

身体の内側に起こっている出来事に対する感度。あるいは、接触した瞬間に相手の身体の内側で起きている出来事に対する感度。ぼくはそれを「身体感受性」と言っているんですけど、実際にサッカーで相手を見ないままにパスしたり、野球で背走してキャッチしたりしることのできるプレーヤーがいますよね。あれは、目がいいとか、足が速いというような軽量可能な運動能力ではない、身体感受性が鋭いんですよ。(p.29)

上記をベースに考えれば、事例で記述した「ロブショットが背中に当たってしまったジュニア選手」は、身体感受性が鈍い、ということになりますよね・・・ロブショットを背走してリターンしようとしたんですから。それが背中に当たる・・・

内田氏は、更に続けます・・・

いまの子どもはテレビゲームを一日中やって、動体視力と筋肉の反射は速くなったかもしれないけど、身体感受性は回復できないくらいに損なわれていると思いますよ。(p.29)

昔、「かくれんぼ」や「ハンカチ落とし」といった遊びの中で、人の気配のような「殺気」を感じるような訓練方法があったけど、今はそうした遊びの中で、身体感受性を鍛える方法がなくなったと主張しています。

なるほど!「気配」を感じる能力が劣っている・・・ボールがきそうな場所を気配として感じることができない・・・ちょっと深刻な現代の問題だと感じるのですが、今や、そうした身体感受性をも訓練する必要があるというのは、ちょっとタフでよね・・・

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